MRKHLD Research Memo(3):紹介営業と店頭販売への強いこだわりに特徴。全国に213店舗を展開中

2019年02月20日 15時33分

■事業概要

1. 販売戦略
(1) 販売方法の概要
MRKホールディングス<9980>は株式公開前の1991年に信光産業から営業譲渡を受けて、それまでの製造・卸売から直営店舗での小売販売へと事業モデルを転換した。同社の販売戦略の特長は“紹介営業”と“店頭販売”の2つだ。紹介販売は、“顧客に高い満足度を与えることができればそこから次の顧客を紹介してもらえる”、“紹介による顧客開拓は広告に勝る”という創業者の強い思いが込められた結果だ。

一方、店頭販売へのこだわりは体型補整下着の商品特性に根差している。同社では体型補整下着を販売して終わりというのではなく、3ヶ月を目途に週1回~10日に1回のペースで来店してもらい、専任の担当が下着の装着の仕方(すなわちボディメイクの仕方)を指導しながら、顧客が理想とする体型へとサポートしている。顧客は予約の上で来店し、店舗ではフィッティングルームで専任の担当者と2人でボディメイクするという体制だ。同社が販売においてそれだけ時間をかけるのは、下着による体型補整の効果を最大化させ、顧客に高い満足度を提供するためだ。

(2) 店舗の運営
同社は2018年12月末現在、全国に213店舗を展開している。このうち17店舗が35歳以上のミドルエイジ層をターゲットとした「シャルム・ドール」ブランドの店舗となっている。ミドル向けのシャルム・ドールが“新型店舗”という色分けが成されることもある。

同社の店舗は、これまで既存会員もしくは既存会員から紹介を受けた新規顧客が、予約の上で来店するため、路面店である必要はない。駅から多少離れたビルの上階に位置する、いわゆる空中店舗が中心となっている。店舗は店長以下正社員とパートを含めて6〜8名で運営されるのが一般的な構成だ。同社の店舗スタッフは全員、同社の体型補整下着の利用者だ。すなわち顧客を勧誘して店舗スタッフとしている。紹介販売への創業者のこだわりが、店づくり・人材確保にまで徹底されているということだ。

同社が地方中心に多店舗展開するのは、地方の方が大都市圏に比べて競合が少なく顧客との繋がりが強く、継続的にご利用いただけるという現実があるためだ。後述するように、体型補整下着のライバルは同業他社に限らない。フィットネスクラブやエステティックサロンも代替関係にあるためライバルと言える。地方ではそうした異業種との競合が相対的に少ないことが背景にある。また、購買力の面でも地方が有利な現実がある。大都市圏の1人暮らしのOLよりも地方の自宅通勤のOLの方が、実質的に可処分所得が多いという現実もある。

一方、RIZAPグループ入り後、RIZAPのマーケティングノウハウを活用し、テレビCMやWeb広告などメディアプロモーションやイベント出展に積極的に取り組んでおり、着実に新規顧客の獲得力が向上している。
特に大都市圏での新規顧客獲得が大きく伸びており、新宿駅近隣に新規顧客専門店を2019年4月に開設するなど、大都市圏においてはターミナル駅に隣接する立地への新規出店、移転を進めており、売上拡大に貢献している。

今後の店舗展開については、新規出店と既存店舗の移転・改装を組み合わせて行っていく方針だ。既存店の移転・改装に関しては、従来の店舗が実務に徹した、言わば“事務所”的だったものから、顧客に喜ばれる“サロン”風へとリニューアルすることが目的で、店舗面積の拡大を伴うために移転とセットになるケースも多いとみられる(詳細は後述)。

(3) eコマース(EC)
同社はRIZAPグループ入り後、販売面でeコマース(EC)の強化に取り組んでいる。体型補整下着の着用に慣れたリピーターにとっては、ECの充実は間違いなくメリットだ。また、消費者の消費行動においてECの活用が拡大を続けているのは事実であり、小売業者にとって、ECに対応しないことには売上高の拡大を望めない状況となっている。

詳細は後述するが、同社は低価格帯で“高機能アンダーウエア”をコンセプトとする『m_fit』シリーズを2017年11月から展開している。この新シリーズの最大の狙いはEC販売にあるとみられる。また、主力シリーズを従来の『Carille(以下、カリーユ)』から『カーヴィシャス』に切り替えるに当たっては、旧型品についてECを活用してアウトレット販売を実施し、ECについての認知度向上にも努めた。

(4) 顧客
同社の顧客会員数は57万人を超えている。しかし出産などを機に体型補整下着の利用をやめてしまう顧客も多く、現状で継続的に同社製品を利用しているアクティブ会員の数は2018年3月期実績ベースで61,505人(年間購入者数)となっている。

同社の顧客は20代~30代前半の若年層が中心だ。独身の若い女性の方が体型に対する意識が高いことが背景にあると考えられる。そうした若手中心の顧客も、結婚や出産を機に体型補整下着の利用をやめる傾向がある。子育てなどに追われ、体型維持への意識の低下や可処分所得の減少などが要因と考えられる。

そうしたなか同社は2008年にミドルエイジ層(35歳以上)向け商品ラインを整え、専用店舗ブランド「シャルム・ドール」の展開に踏み出した。ターゲットは、現在は使用をやめている40代~50代の元顧客だ。この層を掘り起こした上で、紹介営業によって同年代の新規顧客開拓につなげるという戦略だ。開始以来着実に売上が伸長し、2018年12月末時点では全国に17店舗を展開している。ミドルエイジ層向け販売が順調な理由は、かつて同社製品のユーザーだった層が年齢を重ねて体型が再び気になり出すという潜在ニーズや、子育て等が一段落し経済的に余裕が生まれてくるタイミングにうまくマッチしたことがあると考えられる。近年、メディアプロもモーションからの新規顧客も多く、より一層の拡大が期待できる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)




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