海外勢の先物売り跳ね返す力は感じられず

2020年10月13日 12時30分

[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;23525.95;-32.74TOPIX;1641.15;-2.20

[後場の投資戦略]

 前日の米国株の続伸を好感し、本日の東京市場でも買いが先行した。ただ、日経平均は9日の取引時間中の高値23725.58円までは届かず、寄り付きを高値に失速する格好となった。前日の東証1部売買代金は1兆7455億円と8月27日以来の低水準になり、株価指数先物の売買も低調。米経済対策を巡る協議の着地がいまだ見えず、国内外企業の決算発表や米大統領選も控えており、市場全般に様子見ムードが強い。一方、ここ数日の先物手口を見ると、日々売り越しと買い越しが入れ替わりつつ、外資系証券の売り買いが交錯している印象だ。前日はメリルリンチ日本証券が東証株価指数(TOPIX)
先物を買い越す一方、JPモルガン証券とクレディ・スイス証券が日経平均先物を、モルガン・スタンレーMUFG証券とクレディ・スイス証券がTOPIX先物をそれぞれ売り越していた。

 東京証券取引所が発表している投資部門別売買動向によると、日経平均が一時23000円を割り込んだ9月第5週(9月28日~10月2日)は外国人投資家が日経平均先物を1000億円、TOPIX先物を5100億円売り越していた。日経平均が前週末にかけてコロナショック後の戻り高値を付け、その後も思いのほか底堅く推移しているため、散発的な買い戻しは入るだろう。反面、売りも根強く出ているところを見ると、やはり24000円に接近する場面での高値警戒感は拭いづらいようだ。個人投資家も同様のようで、日経レバETF<1570>の純資産総額は足元減少傾向にある。

 本日ここまでの東証1部売買代金も9000億円に届いておらず、薄商いが続くなかで海外投資家の先物売買に相場全体が振らされやすい。日経平均への寄与が大きいファーストリテとソフトバンクGが揃ってさえないところを見ると、本日も海外勢から日経平均先物の売りが出ていると考えられる。

 一方、米政治情勢を巡っては、大統領選及び議会選での民主党圧勝を「強気シナリオ」とする見方が一段と強まってきた。その理由としては、(1)足元の追加経済政策を巡る協議の難航のような、政策決定における不透明感が払拭される、(2)国際協調路線に転じ、対中国でもハイテク分野を中心にビジネス上の不透明感が後退する、
(3)民主党の大統領候補であるバイデン前副大統領は法人増税などを掲げているが、コロナ禍中とあって大規模な経済対策が先行しそう、などといったようなことが挙げられている。大統領選前の追加経済政策での合意は期待しづらいが、民主党政権となって将来的に実現するなら問題ない、との見方も多くなってきた。

 こうした見方を背景に米国株の戻り歩調が続いているため、日経平均も大きく値を崩すような展開は想定しづらい。このため、株価指数先物の買い戻しの動きが一段と広がる可能性もあるだろう。しかし、イベント前の模様眺めムードからか、日本株への関心の低下ゆえか、海外勢の先物売りを跳ね返して24000円に向かうほどの市場のエネルギーも感じられない。TOPIXが0.13%の下落で前場を折り返しているため日銀による上場投資信託(ETF)買い実施は期待しづらく、アジア市場では中国・上海総合指数がさえない展開。後場の日経平均も上値の重い展開が続くとみておきたい。
(小林大純)


<AK>

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