明日の株式相場に向けて=材料株もバブルスイッチ・オン

2020年12月02日 17時00分

 きょう(2日)の東京株式市場は久しぶりに強弱感が対立し方向感が定まりにくかったが、結局日経平均株価は13円高の2万6800円と小幅続伸した。

 世界株高の流れが続くなかで前日の欧米株市場が揃って上昇し、米国株市場ではナスダック総合指数とS&P500指数がいずれも史上最高値を更新、ワクチン実用化への思惑が水戸黄門の印籠のごとき威力で売り方を黙らせる。バブルの匂いはもはや包み隠せない状況にあるが、とはいえ現状は弾ける気配もない。新型コロナウイルスの感染拡大が収まり、中央銀行が緩和マネーの蛇口を締めるというアクションが意識され始めたら、それは投資する側としても身構えなければならないが、今はそのタイミングではない。

 東京市場には海外マネーの大上陸が始まっている。11月は第3週までで現物株を1兆円以上、先物を1兆6000億円以上買い越している。このただならぬムードは手を拱いていた国内機関投資家にも影響を及ぼしている。きょうは朝方に高く始まった後、さすがに買い疲れ感が露呈したが、いったんマイナス圏に沈むや否や、ピラニアのように下値に買い注文が押し寄せてくる。「海外投資家の買い攻勢を目の当たりに国内勢も指をくわえているわけにはいかない状況となってきた」(国内中堅証券ストラテジスト)といい、黙っていても買いが湧いてくる。ここまでくると、スピード警戒感からの「反動安リスク」よりも「持たざるリスク」の方が大きいという感覚を呼び起こす。もはや日銀のETF買いというセーフティーネットは忘れ去られたかのような地合いとなっている。

 「本来であれば12月は年金のリバランスなどで国内機関投資家の手口は売り圧力の方が意識されやすいが、今年はちょっと様子が異なるかもしれない」(ネット証券マーケットアナリスト)という声も聞かれる。イベントでは今週は週末に予定される11月の米雇用統計が注目されるが、失業率や雇用者数など改善傾向が確認されたとして、市場コンセンサスと比べてどうなのかが問題となる。しかし、良い数字であればそのまま景気の回復歩調を好感し、コンセンサス未達であっても、今度は15~16日のFOMCでの量的緩和と、パウエルFRB議長のハト派発言を担保するものとして、ネガティブには働きにくい。結論はいいとこ取りの相場が続くということだ。

 個別では材料株が百花繚乱の様相をみせている。自動車用バーチャルキー関連で新たな思惑が加わったイード<6038.T>、求人情報サイトを運営し、M&Aで傘下に置いた不動産賃貸サイトに期待膨らむキャリアインデックス<6538.T>、スマートフォン向け接着剤などニッチ分野の電子部材で展開力を持つデクセリアルズ<4980.T>、時流に乗るSNS活用支援ビジネスで足もとの業績も上振れ顕著なアライドアーキテクツ<6081.T>、ここにわかに勢いを増してきた次世代電池関連の一角、三櫻工業<6584.T>。また、電気自動車(EV)関連の一角で振動試験装置を手掛けるIMV<7760.T>も強いチャートで依然として値ごろ感がある。そして半導体関連の中小型株では、前日取り上げたマルマエ<6264.T>が高パフォーマンスをみせたが、それと似た銘柄で製造装置の部品加工を手掛け、新値街道を走るトーカロ<3433.T>あたりもマークしておきたい。

 あすのスケジュールでは、国内では目立ったイベントはないが、海外で11月の米ISM非製造業景況感指数、10月のユーロ圏小売売上高、11月の財新中国非製造業PMIなどが注目されそうだ。(銀)

出所:MINKABU PRESS

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